インプラントの医療費控除はいくら?対象外の場合もある理由

『インプラントは医療費控除対象外』なんていわれていた時代もあるようですが、平成29年4月1日現在、インプラントは医療費控除の対象になってます。

いくら控除されるかは、医療費によっても違ってきますので、計算をしてみましょう。医療費控除を確定申告で申請する場合は、インプラント代以外と合算して計算しますので、その他の医療費も対象になりますよ。

ということで、今回はインプラントの医療費控除はいくらぐらいになるのかを計算してみましょう。

1.計算方法

インプラントの医療費控除の計算方法を順番に解説していきましょう。

1-1.医療費を算出

医療費控除は、インプラントだけではなく、その他医療費に使ったものも対象になりますが、今回はインプラントに特化して算出しすね。

インプラントの医療費控除の対象になる費用は、治療代だけではありません。

  • 検査代
  • 診断代
  • 本体
  • 被せ物
  • 手術費用
  • その他、医師が必要と判断したモノの費用
  • 通院代(公共交通機関のみ、自家用車・タクシーはNG)

これらすべてが対象になってきます。以前は、医療費控除対象外と言われていた、セラミックによる被せ物でも医療費控除対象になっております。

国税庁のホームページでも、しっかりと記載があります。
歯の治療については、保険のきかないいわゆる自由診療によるものや、高価な材料を使用する場合などがあり治療代がかなり高額になることがあります。このような場合、一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なものは医療費控除の対象になりません。現在、金やポーセレンは歯の治療材料として一般的に使用されているといえますから、これらを使った治療の対価は、医療費控除の対象になります。

ポーセレンとは、一般的に言われている『セラミック』のことです。治療の一部であれば、医療費控除の対象になってきますよ。

1-2.保険で支払われた金額を算出

何かしらの保険が適応になっていて、後から保険金で補助がある場合は、この分を医療費からマイナスしなければいけません。

申告漏れがあると大変ですので、しっかりと確認しましょうね。

1-3.医療費控除額を計算

1-1.1-2で算出した金額を使って、医療費控除額を計算していきます。計算式は、次のとおりです。

支払った医療費の合計 - 保険で支払われた金額 ー 10万円 = 医療費控除額です。

例えば、インプラントの医療費が100万円、保険で支払われた金額が0円、とした場合

100万円 - 0円 - 10万円 = 90万円が医療費控除額になります。

『90万円も!』と驚いた方もいるかもしれませんが、ここで、計算が終わりじゃないので、焦らないでくださいね。

1-4.控除額を計算する

医療費控除の対象になっている、税金は

  • 所得税
  • 住民税

この2つになります。計算方法が違いますので、一つづつ確認していきますね。

1-4-1.所得税

所得税は、課税対象所得によって税率が変ってきますので、源泉徴収票があると、計算がしやすいですよ。

  • 収入が給料のみの場合は、源泉徴収票の『給料所得控除後の金額』という欄をみてください。
  • もともと、確定申告が必要な会社員以外の方は、確定申告の『所得金額の合計』の欄に記入する金額が必要になります。
1-4-1-1.税率を確認

課税対象所得の準備ができましたら、次は税率を確認していきます。慌てずに確認をしましょう。ちなみに、平成27年から税率が変ってますので、参考にする表がいつのものか確認を忘れないでください。この表は、平成27年分移行に対応してますので、ご安心くださいね。

課税所得税率
 195万円以下5%
 195万円超   330万円以下10%
 330万円超   695万円以下20%
 695万円超   900万円以下23%
 900万円超   1,800万円以下33%
 1,800万円超  4,000万円以下40%
 4,000万円超45%

これが、所得税の税率になっています。対象の税率を確認できましたか?

たとえば、源泉徴収票の『給料所得控除後の金額』が500万円の場合、税率は20%になります。

1-4-1-2.戻ってくる所得税を計算

いよいよ、インプラントで納めた医療費で所得税がいくら戻ってくるのかを計算しましょう。計算式はこれです。

医療費控除額 × 所得税率 = 戻ってくる所得税 になります。

さきほどの例で計算をしてみましょう。

医療費控除額が、90万円で課税所得が500万円なので、税率が20%でしたね。

90万円 × 20% = 18万円になります。

これが、所得税分のインプラントの医療費控除で戻ってくる金額になります。還付金がけっこうありますね。

さらに、住民税も対象になってきます。

1-4-2.住民税

医療費控除を確定申告おこなうと、住民税も自動的に控除になります。住民税は、国税ではないですが申請は特に不要です。

医療費控除の住民税分の計算方法は、所得税と同じように計算しますが、違う点は住民税は税率は一律で10%になります。

医療費控除額 × 10% = 来年度の住民税から引かれる金額 になります。

所得税と同じ条件で計算してみましょう。

90万円 × 10% = 9万円 が来年度の住民税から引かれる金額です。こちらも、大きな金額ですね。

あなたもインプラントの医療費控除がいくらになるのか、計算してみてくださいね。

2.対象外になる可能性もある

インプラントの医療費控除は、基本的には対象になってきますが、一部対象外になるケースがありますので、ご紹介いたしますね。

2-1.美容目的

歯の治療が目的ではなく、

  • 歯並びをキレイにしたい
  • キレイな歯にしたい
  • 入れ歯から、インプラントへ

など、自らが希望してインプラント手術を受けた場合は対象外になります。歯の治療をしていて、やむを得ずというのが基本的なインプラントの医療費控除対象の考え方です。

ご注意くださいね。

2-2.分割払い

医療費の分割払いも注意が必要です。特に、インプラントは高額なので何回かに分けて支払いを行うと、医療費控除の対象外になる可能性があります。こちらをご覧ください。

インプラントの治療を受けた年の、1月1日から12月31日までに契約が終わっている分が医療費控除の対象になります。

国税庁のホームページにも、

歯科ローンは、患者が支払うべき治療費を信販会社が立替払をして、その立替分を患者が分割で信販会社に返済していくものです。したがって、信販会社が立替払をした金額は、その患者のその立替払をした年(歯科ローン契約が成立した時)の医療費控除の対象になります。 なお、歯科ローンを利用した場合には、患者の手もとに歯科医の領収書がない場合があると考えられますが、この場合には、医療費控除を受けるときの支出を証明する書類として、歯科ローンの契約書の写しや信販会社の領収書を添付してください。

年末、年始にまたがりインプラントの治療を行うと、ローンの契約時期によって確定申告の年が変わりますのでご注意下さい。交通費や診断料も、その年分のみの申告です。

特に、インプラントの手術代は、デンタルローンで、その他は、現金で支払っているなど、現金とローンが混在しているとややこしいことになる可能性があります。

勘違いして、医療費控除を受けられなかったなんてことにならないように気をつけたいですね。あとから、確定申告をすることも可能なので、詳しくは『確定申告は過去分も申請出来るって本当なの?』を参考にしてください。

3.家族の分もOK

インプラントの医療費控除は、所得税の控除と住民税の控除になります。よって、所得がない専業主婦又は、主夫の方は、引くものがないので、医療費控除申請をしても受けられる恩恵がありません。

そんなときは、所得の多い配偶者の名前で申告が可能です。国税庁のホームページにも記載がある通り、

納税者が、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。

となってますので、一番節税効果がある申告を選びたいですね。

4.まとめ

高額な治療代が必要なインプラント。しかも保険適応外なので、医療費控除でいくらかでも、医療費を取り戻しましょう。

確定申告自体は、そんなに難しいものでもありませんので、めんどくさがらずに申請を行いたいですね。

本文にもあった例の場合、27万円も節税になります。27万円あれば、好きな物を買ったり、旅行に行ったり、美味しいモノを食べたりと、まとまったお金です。

実際にインプラントの医療費控除がいくらになるのか、計算してみてくださいね。

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